ヤノマミのDVDを見た。
しばらく前に、藤さんに借りたやつだ。
ハゲタカ衆いわく、藤さんはこのビデオ(DVDを買う前はNHKの録画で)を、なんどもなんども、見ているらしい。
見るたびに、発見があるという。
わたしも、だいぶ前にこっそり上司にもらった録画データで見た。
荒いものだったのだけど、シーン、シーンで覚えている。
あとはヤノマミのひとたちの体の線が、きれいだなぁと。思ったこと。
レビューで最も言及されてみな衝撃、という出産シーン。
わたしはなぜかとても淡々と見ていた。
産み落とされた赤ちゃんは、森の地面の上に置かれている。
精霊として天へ返す、すなわち母親自ら赤ちゃんを殺して白アリに食べさせるか、
それとも、抱いてわが子として一生育てるか。
という、シーン。
さすがにDVDでは、絞め殺すところは映っていない。
息絶えた赤ちゃんを、白アリの巣に入れるところが映像になっている。
やはり撮影した側のことがなんだかいろいろ気になって、
DVDを見終わったあと、これまた仕事をほっぽりなげて南阿佐ヶ谷の書源へかけこむ。
クイックジャパンでヤノマミ撮影のディレクター国分 拓さんと、大根仁が対談した記事を立ち読み。
14歳の少女の出産は、40時間にものぼったらしい。
ずっと、森の中で立ちっぱなしで見守っていて、体力も精神も限界が近かったと。
もう撮影を切り上げようかと思った中、ついに赤ちゃんが生まれた。
「思わず文明ノリで」、祝福モードで歓喜するディレクターとカメラマン。
しかし、少女は赤ちゃんを精霊として天に返すほうの選択をする。
「人間は人間を殺せるのだ」
価値観を揺るがされる瞬間に遭遇してぐらぐらした、的なことが書いてあった。(と思う。もううる覚え。)
その現場に遭遇した後は、カメラマンは、取り憑かれたように子供ばっかり撮っていたとも書いていた。
そして、ディレクターは、もう何もできずにひたすら寝ていたとも。
終わり方がわからなくなっていたころ、雨の中、女たちが森の川で魚を採るシーンを撮影。
出産直後の少女も、臨月の女のひとも、みんなあたりまえのように、淡々と魚を採っている。
DVDもこのシーンで終わっている。
国分さんは、このシーンを見て「終われる」と思って、セスナを呼んだと書いてあった。
「だから○○だ」というような感想は、持ちえないけど。
「なんだこれは」。
でも、見るべきものだったと思うし、また、見ると思う。
国分さんが出版された本のほうも、読みたいと思っています。

